木曽駒ケ岳
8月5日(木) 朝から快晴
ロープウェイでビューンと千畳敷カールへ。
カールとはドイツ語で「圏谷」を意味します。
畳千畳分の圏谷は高山植物の宝庫としても知られています。
さあ、駒ケ岳に向けて登山開始です!
まずはこの稜線を超えて中岳を登り、駒ケ岳を目指します。
すると、先程までの天気が嘘のように、一気に雲に覆われてしまったのです。
かと思えば半分だけ晴れてたりして、山の天気は本当に予測がつきません。
2900メートル付近で見つけた【タカネツメクサ】
【コマクサ】
中岳を登りきると急斜面の下りが待ち受けています。
落石や浮石に注意しながら下っていきます。
浮石に気付かず足を乗せると、バランスを崩して転倒し大怪我をしかねませんから慎重に、慎重に。
中岳を下るとついに駒ケ岳が見えてきました!
すると、この辺りから夫氏が「やばい、頭が痛い」と言い始めました。
えーーーーーーっ、高山病ですか??
頂上まであと少し。ファイト!!
そしてついに2956メートルの木曽駒ケ岳の頂上に到着!
イワヒバリが出迎えてくれました。
と、ここで雨がポツポツと降りだしてきたので下山することに。
来た道を戻るということは、また中岳を登り下りしなければならないのです。
すると夫が「巻き道があるから行ってみよう」と言ってきました。
登り下りをしないですむ道・・すなわち崖っぷちを通る道・・・。
こうしてカメラにも収めているのに、どうしてあの時気が付かなかったのだろう(泣)
巻き道の入り口は、道も広くルートも水平なので『どこが危険なんだろう』って思っていたのですが・・
だんだんと道幅が狭くなってきて・・・
ひとつ大事なことを言い忘れてましたが、私、極度の高所恐怖症なんです。
ここからは自分がその場にいたら・・と、想像しながらお読みください。
恐怖で足がすくみます。
『下を見たら絶対に前に進めなくなる』『下は見ない、下は見ない』呪文のように唱えながら先に進みます。
岩場通過の基本は三点確保。
両手・両足のうち3点で体を維持し、残りの1点で次の手がかり足がかりに動かして登り下りをします。
パニックに陥っている私には先の先まで足場を確認することなど出来るはずもなく、狭い視界に入ってくる足場に足をかけるのが精一杯。
片足分しかない足場に右足をかけてしまいました。
この足場には左足をかけないと先に進めないのに。。
両手で岩を掴み、大の字の状態でパニックは頂点に(号泣)
「落ちる~」「死ぬ~」
そのとき、夫が上から手を差し伸べてくれたのです。
「岩に体を預けているから俺は絶対に落ちないから大丈夫!引き上げるから足場に左足をかけて!」って。
ぐいっと引き寄せられると体が宙に浮いて両足がブラブラして・・
なんとか左足をかけることが出来て先に進むことができました。
何だか「ファイト~!一発!」を地でいってる感じですが、あのときは息が出来なくなるくらい緊張状態が続きました。
その他にも掴む岩がどこにも見つからなくて、折れたら滑落だなって覚悟を決めて松の枝を掴んだり。
やっとの思いで分岐点に辿りついても、30分くらい手の震えが治まりませんでした。
後になって夫のカメラから秘蔵画像を発見!!
腰が引けて必死に岩にしがみついてる私の写真↓
まあ、ここは足場が広いから夫も写真を撮る余裕があったのでしょう。
夫が本当にも頼もしく思えて、「助けてくれてありがとう」って何度もお礼を言いました。
いやはや、
夫『日頃の恨みを晴らしてやる!ポイッ』
私『あ~れ~~~』・・・滑落
みたいなことにならなくて良かったです
疲れ切った登山者を優しく迎えてくれる【ウサギギク】と【チシマギキョウ】
ようやく剣ヶ池まで戻ってきました。
水面に映る宝剣岳とホテル千畳敷。美しい
これほど高所恐怖症だと、ヤリとか・・槍とか・・・要するに、槍ヶ岳の登頂とかは難しいんでしょうかねぇ?
どなたか高所恐怖症を克服する方法をご存知でしたら教えてください。
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麓の温泉で汗を流し、今日の宿泊地・名古屋に向かうのでした。
つづく